HOME   »  海外FF事情  »  プノンペンで出逢えたZacco ~後編~

プノンペンで出逢えたZacco ~後編~

12月30日(金)。 カンボジアはプノンペンの釣行記・後編。

果敢にマラブーを投げるも生命反応ゼロ。かなり大きめのソフトハックルに替えてみたが、それでも状況は変わらない・・・。相変わらず風は強いし、30分くらい経過した頃から心が折れてきた。

河岸でしゃがみつつ小休止。漁師さんがこちらを見て微笑んでいる。
20161230_2_01.jpg

足元のカニでも釣ってお茶を濁そうか・・・ 等と考えてみる(もちろん、やらないが・・・)。
20161230_2_02.jpg

至るところにシジミの貝殻。
20161230_2_03.jpg

しゃがんだままボーっとしていると、地元の投網の二人組がやってきた。早速近寄って、“Hello !!”、と声を掛けてみた。如何にも人が良さそうな青年達。私はクメール語が一切わからないが、しっかりと笑顔を返してくれたので、そのまま彼らの漁を見守ることにした。
20161230_2_04.jpg

早速、手に持っていた袋(獲物を入れるためのゴミ袋なのだが)の中身を見せて貰うと、小さな魚がたくさん入っていて感激!!
何となくオイカワっぽい魚。赤い尾鰭の鮒みたいな魚。淡水のダツやナマズみたいな魚も・・・
20161230_2_05.jpg

彼らは袋を私の目の前に置いたまま、離れた場所で投網を打ち始めた。投げ込まれた投網の先を見てみると数尾の小さな魚が煌いていたので、袋を持って彼らのところへ出向き、袋の入口を開けて魚を中に入れるのを手伝った。そして、“Thank you !!”と告げつつ手を合わせて袋を返した(カンボジアの人々は、挨拶をする時に必ず手を合わせる)。

『そうか・・・ あのオイカワに似た魚なら、もしかしたら、オイカワ用のフライを喰うかもしれない』。そう思い立ち、オイカワ用のウェットを結び何度か流してみたが、全くの無反応。

もう手詰まり状態・・・。最初に水の色を見た瞬間にドライフライを使うという選択肢は全く無かったのだが、そろそろ時間切れだし、最後にダメ元でドライフライを結んだ。
20161230_2_09.jpg

『ま、ダメに違いないよな・・・』

独り言を呟きつつ、おざなりにフライを投じてみた。もちろん反応がない。『やっぱりなぁ~』、などとブツブツ言いつつ、そのままフライを20秒くらい放置していたら、いきなり、『ピシャッ!!』、と反応があった。

『え~っ!? こんな水の色で水面が見えるの??』。周りに誰も居ないが、思わず声に出してしまった・・・。試しに、もう一度投げてみた。そして、20秒くらいフライを放置。そうすると、再び反応。

そうとなれば、後はしっかりとアワセを入れるのみ。持参したロッドが#5-6なので、ロッドで合わせを入れると魚が飛んでくるはず。ラインのスラッグを調整し、ロッドの小さなアクションとラインの引きで魚を飛ばさないようにアワセを入れることにした。

そして、数度目の挑戦で、#5-6の硬いロッドの割には、明らかに小魚の重みを手に感じ取ることができた。『もしかして、カンボジアの魚にご対面かなぁ~』。ワクワクしつつラインを手繰る。

『お~、確かに魚が付いている!!』。 この一尾で終わるかもしれないので、取敢えず、この状態でシャッターを押した。
20161230_2_10.jpg

左手をしっかりと川の水で濡らしてから、水面から魚を抜いた。そして、記念すべき第一尾をパチリ。
20161230_2_11.jpg

ロッドの割には余りにも小さな魚だが、紛れもないカンボジア初の、そしてむしろ自分自身に相応しいZaccoとのご対面に心底安堵。さて、勝手を知ったからには、この後も同じ釣法を続けるのみ。
20161230_2_12.jpg

すぐにフッキング。やっぱり同じ魚。
20161230_2_13.jpg

4尾釣ったところで時間切れ。そして、この魚が釣れてくれたポイントをバックに、愛竿Blue Heronを記念撮影。
20161230_2_14.jpg

帰りしな、ホテイアオイの花と共に愛竿を記念撮影。
20161230_2_15.jpg

時刻は昼近く。乾季のプノンペンと言え、やっぱり熱い。ホテルの敷地内に戻ってからロッドを畳んだ。片付けている間に汗が噴き出してきた・・・

幸いにもカンボジアの魚を釣ることができて喜びも一入。さて、部屋に戻ってシャワーを浴びて、最後の一仕事に元気に繰り出すとしよう!! そして、既に身体に馴染み始めたトゥクトゥクタクシーで出勤した。
20161230_2_16.jpg


‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

帰国してからのこと。

カンボジアの淡水魚をWebで色々と調べているうちに、『Cambodia Fish LIFE ~シェムリアップ淡水魚研究所SRF-Labo~』、というサイトに出逢った。少しだけサイトを遡ってみると、どうやらカンボジアの淡水魚に関してかなり詳しい方と見受けられた。プロフィール欄を見ると、御丁寧にメールアドレスも記載されていた。

ならば、是非とも教えを請おうと思い、早速、魚の写真を4枚貼り付けて送信してみた。

メール送信後、更にサイト内を拝見していると、何と・・・、現地で幅広く様々なご活躍をされている凄い方だと再認識・・・。そんなことを露知らず、超浅はかなメールを送ってしまった・・・と後悔しきり。

そんな後悔をしていた矢先、極めて迅速なご返信を拝受させて頂いた。私のような素人相手にも関わらず、とても詳しく、また、素敵なお人柄を想像できるような文体だった。サイト内に実名が記載されているので、以下、御名前も記載させて頂きつつ、教えて頂けた情報を文面そのままでご紹介させて頂きたいと思う。

まず、1枚目。オイカワに似た魚の写真。
20161230_2_06.jpg
『コイ科でGymnostomus属なのは確かで、3種居るので何とも言えないところですが、恐らくGymnostomus lineatusだと思います。このGymnostomusはカンボジア名でトライ・リエルと言います。トライは魚の意でリエルはカンボジア通貨単位のリエルと同じ名です。この魚はカンボジアの人が毎日食卓で利用する魚醤油の原料になる魚なのでそれだけ親しみのある魚ということでしょうね。』


次に、2枚目。赤い尾鰭の鮒のような魚。
20161230_2_07.jpg
『日本では通称シルバーバルブことBarbonymus altusです。メコン水系では広く見かける魚ですが、とてもきれいな魚です。』


続いて、3枚目。淡水のダツのような魚。
20161230_2_08.jpg
『ニードルガーなどという名で有名でXenentodon sp.という名で扱っています。種小名がsp.なのは今分類学上でいろいろと議論があり、メコン河水系の本種は今のところ名が決まっていないのでsp.として扱っています。いずれ名も決まると思います。』
※GC加筆:spはsuspect(疑い?)の意味だと思っていたら、species(種)という意味だった・・・

そして最後に、私が釣り上げた魚。
20161230_2_13.jpg
『ラスボラという小型のコイ科魚で、Rasbora dusonensisと言います。もう一種すごく似ているRasbora aurotaeniaもいますが、写真を見る限りではこちらだと思います。』


何とも有り難い情報で、自信を持って拙ブログでご紹介することができた。

佐藤 様
ご多忙の折に詳細な情報を教えて頂き、本当にありがとうございました。今後も貴サイトを楽しみに訪問させて頂きます。そして、図鑑の発刊も楽しみにしています!!この度は本当にありがとうございました!!

‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

そもそも今回、何故プノンペンに行ったのか・・・? 現地のグルメと共にご紹介させて頂きたいと思う。

  (・・・という訳で、グルメ編に続く・・・)



スポンサーサイト
Comment
獣偏の称号を謹呈した甲斐がありました。
メコンの流れで雑魚を釣る!
痺れます。
今日は成田のねこな川を車窓から眺めるだけにしておきました。
初釣り記 楽しみにしています。
jetpapaさん、こんばんは。そして、あけましておめでとうございます!!
『獣偏の称号』、本当にありがとうございます。この上なく光栄なお言葉です!! (^^ゞ
元旦からぎっくり腰を患ってしまい、身動きが取れるようになったのが1/9の連休最後の日でした。初釣りは何とか今月中に済ませたいと思っています!!
やまねった
初めて書き込みさせていただきます。

カンボジアでの釣りうらやましいです♪
海外の淡水では餌釣りはしたことがありますが、FFもLRもしたことがありません。
以前アクアリウムに凝っていた時にラスボラ飼っていたことを久々に思い出しました。
魚がこれだけ濁った水面でもドライフライを認識できていることには驚きです!

またブログ楽しみにしています☆
よろしくお願い致します。
やまねったさん、こんばんは。拙ブログ上では初めまして!!
貴ブログで私が以前にお邪魔させて頂いていた川の光景を拝見させて頂く度に、とても懐かしく、また、新たな発見も多々ありとても愉しませて頂いています!! 
なんだかんだで、昨年もCTS川には数回足を運ぶことができました。CTS川や札幌のTH川釣行はほぼ毎回の釣行記をアップしていますので、宜しければご覧くださいね。
今年もきっと何度かお邪魔させて頂くと思いますので、もしもタイミングが合えばお会いできると良いですね♪
カンボジアのカフェオーレの川でドライで釣れるなんて、露ほども思いませんでした。最後の最後でドライに結び替えたので、せっかく釣れ始めたのにすぐに時間切れになってしまい、ちょっと後悔しています・・・ (^^ゞ
今後ともよろしくお願い致します!!
Trackback
Trackback URL
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

Green Cherokee

Author:Green Cherokee
東京都武蔵野市在住。S40年7月生まれ。
元より雑魚(Zacco)が大好きでちょくちょくミャク釣りを楽しんでいましたが、ひょんなことからFly Fishingに転向。安近短の里川で2011年夏よりZacco Fly Fishingをスタート。
釣りだけでなく野草やキノコも大好き。身近な里川の四季の変化を愉しみつつ、水面や地面に眼を走らせています。
愛車は、2000年式の緑色のJeep Cherokee。極めて非経済的な車で、あちこちガタが来ていますがそれでも偏愛しており、他に魅力的な車が見つからず困っています・・・

最新記事
最新コメント
カテゴリ
# Visit
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク